【既卒と第二新卒の違い】どちらが有利?就活ポイントを解説

【既卒と第二新卒の違い】どちらが有利?就活ポイントを解説

近年の就職市場では「既卒」と「第二新卒」という言葉をよく耳にしますが、その違いや就活での位置づけについて正確に理解している方は少ないのではないでしょうか。
これらは単なる呼称の違いではなく、採用市場での扱いや応募できる求人枠、企業からの評価にも影響します。
本記事では、既卒と第二新卒の明確な定義から、それぞれの就活市場での立ち位置、有利・不利な点まで、最新の統計データをもとに徹底解説します。
あなたが今どの立場にいるのか、そしてどのようなアピールポイントを持っているのかを整理し、効果的な就職活動につなげていきましょう。

目次

既卒と第二新卒の定義とは?違いを解説

既卒と第二新卒は混同されがちですが、その定義や特徴には明確な違いがあります。
求人応募の際にも区分けされることが多いため、まずはそれぞれの正確な意味を理解しましょう。
両者の違いを把握することで、自分がどのカテゴリーに当てはまるのかが明確になります。

既卒の定義と特徴

既卒とは、学校を卒業したものの就職していない、または正社員として就職せずにいる方を指します。
厚生労働省の定義では「学校卒業後、一度も正社員として就労経験がない人」とされています。
たとえば、大学を卒業後にフリーターやアルバイトを続けている場合や、就職活動を継続中の状態も既卒に該当します。
つまり、学校は卒業したけれども正社員としての社会人経験がないという点が、既卒の最大の特徴です。

厚生労働省の令和5年度「労働経済動向調査」によると、既卒者の新卒採用枠への応募が可能だとしていた企業は70%に上りますが、実際に新卒枠で採用に至った割合は38%にとどまっています。
この差からも、既卒者が就職活動で直面する壁の一端がうかがえます。
また、就職氷河期世代支援の一環として、既卒者を対象とした採用促進策も実施されています。

第二新卒の基準と対象者

第二新卒は、大学や専門学校などを卒業後、企業に就職したものの、短期間(おおむね3年以内)で退職し、再度就職活動を行う人を指します。
一般的には「社会人経験3年未満で転職活動をしている人材」と定義されることが多いです。
第二新卒という呼称は法律で定められた公式なものではなく、人材業界で使われるようになった言葉です。
「新卒で入社した会社を早期に退職したが、まだ若手である」という意味合いを持っています。

第二新卒として転職した人には、「新しい環境での成長機会を求めて」という動機から転職した人が少なくありません。
また、第二新卒を積極採用している企業は多く、若手人材の確保策として重視されています。
第二新卒の最大の特徴は、短いながらも正社員としての就業経験があるという点です。
これにより、社会人としての基礎的なスキルや働く上でのマナーを身につけていると評価されることが多いです。

既卒と第二新卒の違い

既卒と第二新卒の最も大きな違いは「正社員としての就業経験の有無」です。
既卒は卒業後に正社員としての就業経験がない状態を指し、第二新卒は正社員として就職したものの短期間で退職した人を指します。
このため、企業側の評価や採用基準、応募できる求人枠にも違いが生じます。
また、一般的な捉え方として、第二新卒は「若手社会人」としての位置づけが強いのに対し、既卒は「未経験者」という位置づけになりがちです。

既卒第二新卒
定義 学校卒業後、一度も正社員として就労経験がない人正社員として就職後、短期間(概ね3年以内)で退職した人
社会人経験 正社員としての経験なし
(アルバイト・派遣等の経験はあり得る)
短期間の正社員経験あり
応募先枠 既卒枠・第二新卒枠
(一部企業で新卒枠も)
第二新卒枠・若手社会人枠
一般的な年齢層 22〜30歳程度23〜27歳程度

既卒者と第二新卒者では選考過程での評価軸にも違いがあります。
既卒者の場合は「基礎的能力・適性」「コミュニケーション能力」が重視される一方、第二新卒者では「前職での経験・スキル」「退職理由の明確さ」も重要視される傾向にあります。
この評価軸の違いを理解し、自分の立場に合った準備をすることが就活成功のカギとなります。

既卒と第二新卒の就活市場における立ち位置

既卒と第二新卒では、就活市場での立ち位置や企業側の見方に明確な違いがあります。
それぞれのカテゴリーがどのように評価され、どんな求人市場が開かれているのかを把握することが重要です。
最新の統計データや採用傾向を基に、両者の現在の就職環境を見ていきましょう。

企業の採用動向:既卒と第二新卒の需要

既卒者が新卒採用枠へ応募することが可能な企業は年々増加傾向にあり、既卒者の採用枠が広がっていることがわかります。
特に「人材不足」が課題となっている製造業やIT業界では、既卒者採用に積極的な企業が増えています。
一方、第二新卒の採用については、マイナビの「企業人材ニーズ調査2024年版」によると、8割以上の企業が「第二新卒人材を採用する予定がある」と回答しています。

業種別に見ると、IT・通信業界では第二新卒採用に特に積極的です。
これは、基礎的なビジネススキルを持ちながらも柔軟性のある人材として評価されているからです。
注目すべきは、コロナ禍を経て、多くの企業が既卒・第二新卒に対する採用姿勢を柔軟化させている点です。
人材の流動性が高まる中、多様なバックグラウンドを持つ人材を評価する風潮が強まっています。

採用市場での有利・不利:統計データから見る傾向

有利・不利を単純に比較するのは難しいですが、2023年のマイナビ転職調査によると、採用率で見た場合、第二新卒の内定率は約46%で、既卒者の約34.8%より高い傾向にあります。
これは、短期間でも正社員としての就業経験があることが評価されている結果と言えるでしょう。
また、企業が第二新卒を評価する理由として「社会人としての基礎スキルが身についている」、「組織での働き方を理解している」が上位に挙げられています。

一方、既卒者採用においては「素直さ・柔軟性」、「意欲・熱意」を重視する企業が多いという結果が出ています。
つまり、第二新卒は「すでに持っているスキル・経験」で、既卒者は「これからの成長可能性」で評価される傾向が強いと言えます。
さらに、既卒と第二新卒では応募可能な求人の幅にも違いがあります。
リクルートキャリアの2023年調査では、第二新卒は「既卒」「第二新卒」「若手社会人」の3つの枠で応募できることが多いのに対し、既卒者は主に「既卒」「第二新卒」枠での応募となるケースが多いようです。

求人の質と量の比較:応募可能な職種の違い

求人の質と量を比較すると、第二新卒向け求人数は既卒向けの約1.5倍となっています。
特に事務職やサービス業など、一定の社会人経験が求められる職種では、その差が顕著です。
職種別に見ると、IT・エンジニア職では第二新卒の方が有利な傾向があり、営業職や接客業では既卒でも積極採用される傾向があります。
また、業界によっても傾向は異なり、成長産業ではポテンシャル採用として既卒者にも門戸を広げている企業が増えています。

給与面では、第二新卒の初任給平均は既卒より約5〜10%高い傾向にあります。
これは社会人経験による評価の違いを反映しています。
ただし、既卒であっても高いスキルや資格を持っている場合は、この限りではありません。
採用後のキャリアパスについては、第二新卒は「即戦力」として期待されることが多く、早期の責任ある立場への登用も見られます。
既卒者の場合は、新卒同様に育成を前提とした配属となるケースが多いようです。

既卒と第二新卒それぞれの就活戦略とポイント

既卒と第二新卒では、就活のアプローチ方法や企業へのアピールポイントが異なります。
それぞれの立場を活かした効果的な就活戦略を考えることが重要です。
ここでは、既卒と第二新卒それぞれの強みを最大限に活かすためのポイントを解説します。

既卒者が知っておくべき就活のコツ

既卒者が就活で成功するためには、「未経験」というポジションをマイナスに捉えるのではなく、「白紙の状態」というポジティブな側面をアピールすることが重要です。
既卒者採用に積極的な企業の多くは「素直さ・吸収力の高さ」を評価ポイントとして挙げています。
そのため、学生時代の経験や自己啓発の取り組みなど、学びへの意欲や向上心を示すエピソードを用意しておくことが効果的です。
また、就活期間中のアルバイトやボランティア活動などの経験も、社会性やコミュニケーション能力のアピールにつながります。

エントリーシートや履歴書では、空白期間について正直に説明する姿勢が大切です。
「何もしていなかった」ではなく、その期間に学んだことや気づいたことを前向きに伝えましょう。
面接対策としては、「なぜ卒業後すぐに就職しなかったのか」「これまでの期間をどう過ごしてきたか」という質問への答えを準備しておくことが必須です。
また、厚生労働省の「既卒者採用企業開拓・支援事業」など、既卒者向けの就職支援制度を積極的に活用することも検討しましょう。

第二新卒が活かすべき強みと面接対策

第二新卒の最大の強みは、短期間ではあっても「正社員としての就業経験」があることです。
第二新卒を採用している企業は「社会人としての基本的なマナーやルールを理解している点」を評価しています。
面接では、前職で身につけたスキルや経験を具体的に説明できるようにしておきましょう。
また、転職理由については「前職での不満」を強調するのではなく、「新たな環境での成長意欲」や「自身のキャリアビジョンとのマッチング」といった前向きな理由を伝えることが重要です。

第二新卒の場合、「なぜ短期間で退職したのか」という質問は避けて通れません。
この質問に対しては、自己分析をもとに、前職での経験から学んだことや気づいたことを踏まえ、志望企業でどう活かしていきたいかを説明できると好印象です。
第二新卒の転職理由として最も評価されるのは「より専門性を高めたい」、「キャリアアップを目指したい」といった成長志向の理由です。
また、第二新卒向けの転職エージェントを活用することで、自分に合った求人情報や面接対策のアドバイスを得ることができます。

企業からの評価を高める自己アピールのポイント

企業からの評価を高めるためには、自分の立場(既卒か第二新卒か)に関わらず、企業が求める人材像を理解した上で、自分の強みを的確にアピールすることが重要です。
自己アピールを考える際のポイントは以下が挙げられます。

  • 「コミュニケーション能力」と「向上心・学習意欲」を意識する
  • 自己アピールのために複数のエピソードを準備する
  • 志望業界・職種への理解度を高める

また、既卒者も第二新卒も共通して、「他の応募者と何が違うのか」という差別化ポイントを持つことが内定獲得の鍵となります。
それぞれ、以下のような点は差別化のポイントとなるなるでしょう。

  • 既卒
    学生時代のユニークな経験
    卒業後に独学で身につけたスキル
  • 第二新卒
    前職での具体的な成果
    前職で培った業界知識・専門スキル

書類選考通過率を高めるポイントとして「具体的なエピソードの記載」と「自社業界・事業への理解度」が挙げられています。
抽象的な表現ではなく、「いつ」「どのような状況で」「何をしたのか」「どんな結果・学びがあったのか」を具体的に伝えられるよう準備しましょう。
また、面接では質問への回答だけでなく、自分から企業研究の成果を示す質問をすることで、志望度の高さをアピールすることもできます。

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まとめ

既卒と第二新卒の違いは、主に正社員としての就業経験の有無にあります。
既卒は学校卒業後に正社員として就職していない人を指し、第二新卒は正社員として就職後、短期間で退職した人を指します。

就活市場では、どちらも近年需要が高まっていますが、評価のポイントに違いがあります。
既卒者は「素直さ・吸収力」「これからの成長可能性」で評価されることが多く、第二新卒は「社会人としての基礎スキル」「前職での経験」が評価されます。

既卒者は学生時代の経験や自己啓発の取り組みをアピールし、空白期間の過ごし方を前向きに説明することが重要です。
第二新卒は前職での経験・スキルを具体的に伝え、退職理由を成長志向の前向きな表現で説明できるよう準備しましょう。

自分がどのカテゴリーに属するのかを正確に理解し、それぞれの立場に合った就活戦略を立てることで、より効果的な就職活動が可能になります。
この記事の情報を参考に、あなたの強みを最大限に活かした就活を進めてください。

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この記事を書いた人

アイピアジョブ 編集部

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